3月23日(火)曇り
21日(日)ディランのコンサートに行ってきました。最近のCDにおける、ぶっきらぼうな歌い方に違和感がある私としては、まあ「最後かもしれない」ということで、参加したのでした。本当に”あっちがいくかこっちがいくか”もしれない歳ですから。
あまり期待はしないで臨んだコンサートだったのですが、これがよかったんですよ、とても。偉大なソングライター・シンガーというより、現在続けているライブツアーのパフォーマーとして、すばらしかったです。
ぶっきらぼうな歌に、バンドが実に合ってました。本来の自分の歌を、大胆にアレンジしなおして、ブルースっぽいものあり、カントリーっぽいものあり、ロカビリーっぽいものありで、言ってみればアメリカの音楽文化の縮図のような。
極めつけは(私のです)、唯一ギターで歌われた「I'll be your baby tonight」でした。後でいう苦言と矛盾しますが、近さから来る圧倒的なリアリティを感じました。
文句もある。まずは高額なチケット代。異常じゃないですかね。10000円を超えるチケットって、どう考えてもおかしい。
もっと問題なのは、やる側が68歳、聞く側が40~60代という高齢化したコンサートで、オールスタンディングはないでしょう。
通常の企業であれば、「顧客のことを考えて、品質のよい商品を、提供して、収入を得る」事を考えますよね。招聘元のウドーは、客が高齢化することは予測できたはずです。ギャランティとかいろいろ課題はあったでしょうが、12000円は百歩譲ってしょうがないとしても、イス席で3000の劇場を確保するとか、さまざまな可能性を徹底して議論したんですかね。「だいじょうぶだいじょうぶ、スタンディングでもみんな来るって」などと、安易なチンピラ企業もどきな考えではなかったんでしょうね。
後ろのおばさんは、最後までディランが見えなかったって言ってました。そして私は疲れました、足が。